コラム

魔法の言葉 <応用編>


以前に満月通信コラムで、運気の低下を食い止める「魔法の言葉」 を紹介しました。

「まあいっか」
「ちょうどいいや」

という、ちょっと拍子抜けする2つのキーワードです。

まだ読まれていない方、もしくは忘れてしまった方は以下をご覧ください。


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今回はその<応用編>をご紹介します。

前回のコラムで紹介した魔法の言葉は、運気を落とす4大猛毒のうち2つ「イライラ・怒り」の感情を消すための言葉でした。

今回も「イライラ・怒り」の感情を消すための言葉という点は同じです。

特に「運気がある程度まで伸びてきたにも関わらず、あと一歩のところで伸び悩んでいる人」に有効です。

運気を落とす4大猛毒「イライラ・怒り・心配・執着」をある程度までコントロールできてきて、以前よりも心穏やかに過ごせるようになった方。しかし人間社会に暮らしている以上は、これらの感情を完全に消すことはできませんね。

・社会ルール・マナー・道徳・モラルなどをしっかり守っている人
・周りの人に気を遣って、思いやりをもった行動をしている人

そんな人は特に陥りやすい「罠」があります。


自分はきちんとやっているだけに、できていない人に出会うと「イライラや怒りの感情」が湧いてきてしまうという「罠」です。

仕事ができる人なんかもこの「罠」に陥りやすいと言えます。自分がある程度「できる」だけに、できない人、やらない人、モタモタしている人、勘や要領の悪い人に対して「イライラや怒りの感情」が湧き出てくるものです。


・自分は社会ルール・マナー・道徳・モラルなどを守れるようになった
・自分は仕事の要領もよくなって、いろいろ細かいところに気が付くようになった


そんな人は運気ステージが上がる一歩手前です。眠った能力が発揮されつつあって、さらに高いレベルの仕事、幅広い人間関係の世界に引き上げられるチャンスですし、扱うお金の単位も大きく変わるタイミングかもしれません。


しかしそんな人たちに、天からの試験と言わんばかりに余計な「イライラ・怒り」が襲ってくるのです。


「人はそれぞれ能力や性格が違っているのは当たり前」


と、頭ではわかっていても「できていない人・やらない人」に対して、ついイライラしてしまいます。

しかしこの「天からの試験」をクリアしないと、上の運気ステージには上がれません。むしろ、今までよりも「イライラ・怒り」が強くなって、運気が下がってしまう脱落者も大勢います。居酒屋でグチっているような「脱落組」になってしまうと、なかなか再起できません。ここが運気の分かれ道と言えるでしょう。

最近、感情のコントロール方法について書かれた本がいくつか出回るようになりました。

その中で多いのは「イライラや怒りの感情は溜め込まずに、発散をしないといけない」という記述です。

しかしこの記述。残念ながら間違ってるんです。発散する方法ばかり上手になっても「イライラや怒り」の「原因」は消えません。むしろある種の「脳のクセ」ができあがって、「イライラや怒り」が大きくなってしまうことも多いんです。


「何かの出来事があってイライラしたとき」


その原因が「人物」であれば、その行動をやめてもらうように意見を言うという選択肢もあります。原因が「事象」であればイライラしないで済むように工夫をして改善をすることもできます。

しかしそういった行動ができないケースのほうが多いのが実情ですよね。


そんな場合、できるだけ「気にしないようにする」というのが、一般的な著書で書かれていることです。

しかし「気にしないようにする」だけでは、イライラや怒りの感情は消えていません。自分をダマして心の奥底に押し込めて溜めているだけです。それなら溜め込んだものを放出・発散しなければ完全には消えませんね。


大切なのは「気にしないようにする」のではなく、

「気にならないような、自分になる」

ということです。


そもそも「気にならない」のですから、感情を奥底に溜め込むこともなくなります。

前回紹介した「まあいっか」「ちょうどいいや」というのは、「気にならない性格」を形成するための思考方法の1つです。

そして「自分はできているのに、できない他人にイラつく」という「罠」にはまりつつある人は、この2つのキーワードに加えて、以下の2つのキーワードも使ってみてください。それは、


「あるある」 と 「いるいる」


です。

「社会ルール・マナー・道徳・モラル」という点で自分とは異なる言動をしている人がいて、イライラすることが多くなったとき
「仕事がモタモタしている人、勘や要領の悪い人」がいて、イライラすることが多くなったとき


・なんでこの人、電車の優先席に偉そうに座って譲らないのかしら
・なんで前の車、ノロノロ走っているんだろう
・なんでこのウエイターは手際が悪いんだろう
・なんでこの人たち、図書館で大声で話をしているのかしら
・なんであの人、肩がぶつかったのに謝らずに去ってしまったのだろう
・どうして理不尽なクレームを言ってくる客がこんなに多いんだろう

などイライラする場面はいろいろあります。挙げたらキリがありません。

法律を違反しているわけではないにしても、(自分から見れば)無神経に思える行動だったり(自分から見れば)気が利かない行動だったりすると、イライラしがちです。

自分ができるようになるとなおさら「人はこうあるべき」という「期待」が強く働きますから、その想定と異なることはストレスを形成しやすいわけです。

でも、そんな(自分から見て)無神経に思える行動をする人(自分から見て)気が利かない行動をする人って、あなたの人生の中に結構 たくさんいませんか?

毎日出会うわけではないとしても、結構 頻繁に出会いますよね。
ということは結構 頻繁にイライラしているわけですよね。

結構 頻繁にいるということは、もはや自然現象であり、地球の一部なわけです。

そんなごくごく自然な存在に対して、いちいちイライラしても、自然に背いて、わざわざ抵抗しながら生きているわけです。


あなたはきちんとできているかもしれません。


でもそれが唯一の正解ではないですよね。できない人・やらない人というのも結構 頻繁に存在する自然な姿であり、これも正解なんです。

だから、ちょっとイラってきたら、

あ~! こういう人「いるいる!」

って心の中で喜んで呟いてください。結構いっぱい「いる」んですから、大いに認めましょう。そんな人が1人もいなくて、全員があなたと同じルールで動いていたら、そんな世界、なんだか気持ち悪いでしょ?

同じように、

あ~! こういう出来事って「あるある!」

というのも喜んで呟いてください。

家を出ようとしたら雨が降ってきた。
車を運転していて、3回連続で赤信号にひっかかった
お店に行ったときに限って、休業日だった

結構「ある」でしょ?

いつも車を運転するときは必ず青にしかならない人生だったら、これもまた気持ち悪いですよね。

そうやって、何かあったら「あるある!」「いるいる!」って笑顔で呟きます。

そうすると、「気にしないようにする」のではなく、

次第に「気にならないような自分」になっていきます。


気にならない(=脳が「自然現象」として処理する)


これが根本からイライラや怒りの感情を発生させない最良の状態です。

そして、

いや。こんな出来事、あり得ない!
むむむ。こんな人、見たことない!

という特別ケースに出会ったら「これは初めてだ!」って言って(やっぱり)喜んじゃいましょう(笑)

ちょうど(少し前までブームだった)「ポケモンGO!」で言うならば「レア・ポケモン」が見つかって、図鑑に新しく登録ができたような新鮮な気持ちで。

こんなときだけは、誰か知人や家族に打ち明けて、グチを聞いてもらってもいいですよ。初めてのケースに遭遇したのですから、このときばかりは例外として怒りをちょっと発散しても結構です。

しかし、また同じケースに出会ったら、それは残念ながらもう初めてではありません。2回目です。

2回目が起こるということは、「あるある!」「いるいる!」の仲間ですから、いちいちイライラ感情を動員させてはダメです。

そうやってあなたの図鑑にはたくさんの人が埋まります。(図鑑なんて言うとちょっと人を見下した言い方のようですが、あくまでも例えですのでご了承ください)

生きていればどんどんあなたの図鑑には「おなじみ」が増えます。

そして、経験に比例して人としての器も大きくなりますし、いちいちイライラしなくなるから不思議です。

魔法の言葉の基礎編「まあいっか」「ちょうどいいや」は、ストレス対象に対しての「執着」をほどくキーワードです。
一方、今回の応用編「あるある!」「いるいる!」は、ストレス対象を「受け入れる」ことで自分の一部、自然の一部にして昇華させるキーワードです。


どちらが有効かは人それぞれの状況によって変わってきますので、どちらも試してみてください。

しかし、どうしても許せない人、どうしても怒りたくなる人、絶対に理解できない人 がいる。という場合はどうしたらよいでしょう。

この場合は当研究所の方法ではなくて、実業家の斉藤一人氏がもっと面白いアイデアを提唱していますので、私たちもそれを採用しています。

それは、

・どうしても許せない人
・どうしても怒りたくなる人
・絶対に理解できない人

のことを「達人」って名前つけちゃうんです。

もはや「達人」ですからね。あなたには到底かなわないくらいツワモノなんです(笑)

凡人の理解を超えるレベルなのかもしれませんし、すごい深い技をもっているのかもしれませんね。

とにかく「達人」なわけです。「達人」に勝とうなんて思っちゃいけませんね。

「達人」を理解しようとするのも難しいですし、説得しようと思っても労力の無駄です。


そして斉藤一人氏は、ときどき仲間同士で「最近、あの達人どうした?」「達人の新しいエピソードないの?」とか言って「達人報告会」をやるそうです。

ときには「いや~、達人、最近、普通にいい人になっちゃって、ちょっとつまらないんだ」なんてこともあるそうです(笑)

理解を超越した取引先顧客。スケールの大きい宇宙的な発想をもった上司。
そんな人がまわりにいたら、ぜひ「達人」の称号を与えてあげてください。

繰り返しになりますが、「イライラや怒りの感情」を100%すべて消すことはできません。人間ですから。観音様じゃないですからね。

しかし結構いつもいつも頻繁に起こっている出来事に、イライラし過ぎて勿体ないですよ。「感情」を使い過ぎです。もっと「鈍感」でいいんです。

特に「自分はできてるのに!」って人は、脳の無意識行動として、「自分は正しい!」っていうことを再認識するために「できていない人」と線を引こうとしているんですね。そういう「脳のクセ」がついてしまうと、まわりの言動、出来事に対して常に過剰反応してしまいます。

もちろん、我慢できない出来事があって、時にはしっかり意見を言って相手に直してもらうという選択肢もあります。自分の中だけで解決するばかりが方策ではありません。結果として相手に聞いてもらえないかもしれません。でもそれも「あるある!」ですよね。


イライラの発生源に対して、

・意見を伝えてやめてもらう
・工夫をして自ら改善する

という行動を「しない」と決めたのであれば、自分の腹の中でいつまでもイライラを残していてはいけません。そのときに使うのが今回の魔法の言葉です。

あなたのまわりに運気に恵まれていて成功している人って何人かいると思います。

そういう人を改めて観察してみてください。

イライラしていて、怒りっぽい人って、いないと思います。

圧倒的におおらかで、寛大な心をもっています。


これは(何度も言いますが)成功したから「おおらかで寛大な心」になったのではありません。「おおらかで寛大な心」だから成功したんです。順序が逆ですよね。

皆さんも、ストレス原因を「気にしないようにする」のではなく「気にならないように」なってくださいね。


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