コラム

「厄年」と「御守り」の真実(前編)


「厄年(やくどし)」を気にされる方は、まだまだ大勢いますね。

「あ~、今年は本厄だから、仕事がうまくいかないや・・・」
「最近、体調が悪いのは、前厄が始まっからに違いない!」

というように、すっかり「人生のバイオリズムが下がる時期」のように認識されています。半分「あきらめ」というか「宿命」のような。

しかし!

この「厄年」というのは、全くのデタラメです。そもそも存在しませんし、同じ年齢の人 全員が一斉に、よ~いドンで不調になるなんてことは、起こりえません。

今日はこの厄年の「誤解」について、満月通信コラムで触れたいと思います。

「厄年」のようないわゆる「注意年」の考え方は日本のみならず各国に存在します。

ドイツやイギリスでは、下一桁が4歳(例えば14歳、24歳、34歳・・・など)が厄年だったり、女性は下一桁が9歳だったりします。トルコは下一桁3歳、フランスは下一桁8歳、タイは下一桁9歳。

各国、見事にバラバラです(笑)

中国では自分の干支の年が「厄年」となります。つまり12年に1度。これは多少、風水のバイオリズムに合っていなくもないですが、影響は軽微です。

日本の厄年は・・・ と言うと、中国から入った文化ではなく、平安時代に日本独自の陰陽道思想として生まれたものです。当時はまだ「朝廷」だけの風習でした。

そしてこの時代は実に「毎年」厄払いをしていたんです。

しかし「毎年」では儀礼としての重みがありません。そして一般の町村民にもその風習が広まるにつれて、当時の有力な神社仏閣が厄年に「年齢区分」を導入しはじめました。

42歳は「し・に(死に)」で、33歳は「さん・ざん(散々)」で語呂がちょうど良いということで、この2つが最初に決まり、あとは「体調を崩しやすい 人生の節目の年齢」を想定して、おおよそ現在の厄年パターンが定着します。


言わば「定期健康診断」ならぬ「定期厄除けキャンペーン」です。ただし当時の平均寿命は45歳ですから「体調を崩しやすい年齢」「人生の節目の年齢」といっても、当然ながら現代には当てはまりません。


ちなみに「七五三」も同じ頃に厄除けとして定着した風習です。「子供版」の厄落としですね。

ただ、この「厄年」は数え年で計算したり、実年齢で計算したり、バラツキがあります。今でも伊勢神宮は数え年ですし、川崎大師は実年齢ですし・・・・

そんなバラツキがあっていいの? と思いますが、いいんです。なぜなら神社サイドとしては、しっかり「定期健診」を受けてくれれば、どの年に厄落としをしてもいいわけですから。もともと語呂合わせですし。

そんなこと書いたら、神社本庁から圧力がかかるのでは・・・? なんて心配されるかもしれませんが、心配ご無用です。なぜなら神社本庁自体も「厄年の定義」について「年齢自体は あくまでも目安」と公表してますから。

しかし、人は具体的に時期を決めてもらったほうが安心するんでしょうね。運転免許の更新みたいに3年ごと、5年ごと、でもいい気がしますが、男性は25歳と42歳。女性は19歳と33歳!ってはっきり言ってくれたほうがさらに判りやすい。「しっかり守らなきゃ」って思うんでしょうね。

神社が収入を得て、維持管理をしていくためには、定期的にお賽銭をもらわなければなりません。
「七五三」や「お宮参り」と同様に「厄除け」は大切な収入源ですから、神社もしっかりPRをします。「前厄」とか「後厄」なんてオプションも増えました。

ちなみに「お寺」の場合は、三回忌や七回忌などの制度をつくって、定期的に「お布施」をいただくシステムをつくりました。京都のようにお寺が多くて競争が激しい地域では、13,17,23,25,27,33・・・と何回やればいいんだ! と文句を言いたくなるくらい、〇〇回忌 が多いですよね。100回忌までありますからね。もうとっくに魂は生まれ変わってますけど。

でも、そうしないとお寺が存続できなくなりますから、このシステムも伝統を守るために仕方がないことです。(故人を思い出して、親戚縁者が集まるというのが真の目的ですから、いつ何回やったっていいですよ)

一番、注意しなければならないのは「厄年だから・・・」と思って「心配」をして、自分でわざわざ体内周波数を低下させて、自分でわざわざ病気や事故などを呼び寄せてしまうことです。

そして「厄年だから仕方ないか」と妙に納得。

つまり厄年に起きた病気や怪我は「自作自演」なんですね。これはなんとももったいない話です。

じゃあ「厄(やく)」っていうものも、そもそも存在しないの? と思われるかもしれません。

「厄」は満月通信コラムで繰り返しお伝えしてきた「体内周波数の低下した状態」のことです。仕事や家庭のストレス、体調変化などによって、4大猛毒(怒り、イライラ、心配、執着)が増えます。そして「体内周波数」が低下してきて、マイナス波動が優位な体質になります。

その体質になると「マイナスの人・マイナスのもの」を呼び寄せてしまうんですね。周波数がぴったり合ってますから。それが「厄」です。

「4大猛毒」を減らす意識改善・生活改善・行動改善 をすることが一番の「厄落とし」ですね。周波数の高い物質(パワーストーン)や、周波数の高い地磁気(吉方位旅行)を使う方法も効果的です。

ちなみに「お伊勢参り」も本来は吉方位に合わせて行なっていたんですけどね。それでは宿場町もいまいち儲からないので「いつでもお伊勢参りをしましょう!」って「旅行PR」をするようになって、吉方位という縛りは薄くなってしまいました・・・ 宿場町としても極端な繁忙期と閑散期の差がなくなって ひと安心。

パワーストーンの観点での「厄除け対策」は、もうおなじみの「水晶」や「ラピスラズリ」です。このコラムを読んでいる方のほとんどがどちらかをすでにお持ちかと思いますので、もう「厄除け」は対策済です。

だから、「あ~来年から厄年か・・・」なんて、心配する必要はありません。

どうしても厄除け神社に行かないと何か落ち着かない・・・ という方。そういう方は年齢に関係なく思い立ったらいつでも行ってください。「吉方位」だったらさらに良いですね。

試しに、厄除け神社に聞いてみてください。「40歳の男性なんですが、厄除けでそちらに伺うのは、あと1年待ったほうがいいですか?」

「今年は来てはダメです!」なんて絶対言いませんから。

厄年の42歳の男性や、33歳の女性だけ死亡や病気が多かったら、生命保険や損害保険の保険料率も大きく変わるでしょうね(笑)

以前、ガンの発症年齢のグラフを見たことがありますが、33歳よりは34歳、42歳よりは43歳、綺麗に順番どおり、年齢に応じて罹患リスクは高まっています。33歳や42歳だけ発症数が多いという統計はありません。

結婚記念日とか誕生日とか、生活カレンダーの中に記念日を取り入れることはとても良いことですが、あまり宗教的な行事に縛られ過ぎないように注意しましょうね。

宗教的行事は一度取り入れてしまうと、抜けるのが困難ですからね。

「やめてしまうと、なにか悪いことが起きそうな気がする・・・・」

そう思って、なんとなく風習や冠婚葬祭儀礼に縛られて生きてしまいます。それも広義的には4大猛毒の1つ「執着」と同じ波動形態になります。

毎年楽しみにしている風習ならいいですよ。土用丑の日の「うなぎ」が1年に1度の楽しみ!とか、年越しそばを食べると、なんか1年の終わりをしみじみ実感できる、とか。

でも、形だけ無理やり行なって、ストレスになっている風習だとしたらそれは考え物です。思い切って見直しをしてください。

以上、今月のコラムでは多くの人が誤解をしている「厄年」の真実についてお伝えしました。


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