コラム

あなたはもしかして、目標ストーカー?

前回のコラムでは特急券を例にして「アファメーション」について説明をしました。

「プラス思考で、具体的に、潜在意識に到達するまで、毎日言葉にする」というのが運気体質を改善する方法でしたね。

しかし、ここでちょっと注意点があります。今回のコラムでは「目標ストーカー」というテーマでアファメーションの<応用編>をお伝え致します。

ストーカー?
ストーカーって特定の人につきまとう行為ですよね。私には関係ないな、って人がほとんどだと思います。

しかし、パワーストーンの信号を心身にしっかり吸収させて、プラス思考で目標設定して過ごしているのに、 なかなかトンネルから抜けられないという人は、1つ大きな過ちを犯している場合があります。

例えば、目標に向かってがんばるとき。

集中力やモチベーションを高めて、1日を通じてその「目標」のことを考える時間が多くなります。
1日中考えていて頭の中が「目標」でいっぱい、という方も多いと思います。

ここで言う「目標」は、

事業を軌道に乗せて成功したい
大好きなAさんと結ばれたい
病気を治して健康になりたい
年収を1000万円にしたい
音楽の才能を伸ばしたい

など人それぞれ異なるでしょう。

しかしこの目標を達成するための大きな邪魔者がいます。それが「執着」です。

「執着(しゅうちゃく)」とは辞書で調べると「一つのことに心をとらわれて、そこから離れられないこと」です。
あまり印象の良い言葉ではありませんが、それでも目標に向かって頑張るのですから、特別に悪いことではないように思えますよね。

中途半端な気持ちでは他の人に負けてしまう・・・
心に隙があったら、運気を落としてしまうような気がする・・・

と思っている人もいるでしょう。特に一昔前の成功者は、苦労をして成功をつかんだ人が多いので、 物事がうまくいかないと、自分に対して厳しくして、何が何でも目標を達成しようと、しがみつく人が見受けられました。

特に受験勉強をして難関校に合格をした人はこの傾向が強いですね。

もちろん受験生全員に当てはまるわけではないですが「この大学に合格できなかったら人生終わりだ・・・」といった強い執着心によって厳しい受験戦争を勝ち抜いてきたケースが多いのは事実です。

いろいろなものを我慢をして手に入れた合格ですから、集中してひたすら努力すれば成功するという自信もつきますし、その方法論が正しいと思っています。

でも、この方法論。通用するのは受験のときまでです。受験はゴールではなくて通過点ですからね。

社会に出たら、逆にマイナスにしかなりません。

プロスポーツの世界を見るとストイックに自分を追い込む方法が美徳とされています。後ほど説明しますが、それはあくまでも超一流のプロスポーツ選手だから、この方法論で成功をする事例もあるということであって、普通に生活をしている人たちにとっては「執着は、百害あって一利なし」なんです。

○○になりたい △△を達成したい という夢や願望があって人は行動を起こすわけですが、「好き」「憧れ」「欲求」というレベルから「執着」という性質に変えてしまうと「もしもそれを失ったらどうしよう」という強烈な「心配」が生じてしまいます。

この強烈な「心配」や「切迫感」が体内周波数を大きく低下させて、せっかく夢や目標の実現に近づいていたにも関わらず、すべてを壊してしまう原因となることが多いんです。

人間の脳の潜在領域は「激しい欲求」を非常に嫌う性質があります。メルマガではスペースの関係でそのメカニズムまでは詳しく説明ができませんが、運気をコントロールすることを得意としている、言わば「運気担当」をしている「潜在能力さん」にとって天敵なんですね。「激しい欲求」というのは。

この「激しい欲求」は意識レベルでは「執着」にあたります。
「激しい欲求」というのは非常に多くのエネルギーを消費しますので「潜在能力さん」はその処理に追われると、他のところに使うエネルギーを使い果たしてしまうんです。

つまり得意分野である「運気」にエネルギーをまわすことができなくなってしまうんですね。

「執着にエネルギーを使っている間は運気が上がらない」という原理は、アファメーションの研究分野では常識になっているのですが、執着が「百害あって一利なし」と言われる理由でもあります。

お金も、健康も、好きな人も、地位も、名誉も、失ったら大変なんだから、執着するのは仕方ないじゃないか!

って怒られてしまうかもしれませんね。

確かに大切です。人間生きていればどんどん「大切なもの」「失うことができないもの」が増えていきます。そして、テレビや雑誌、インターネットの情報がさらに「執着」を強める原因となっています。

これらのメディアが植えつけた価値観があたかも「正しい将来像」のような錯覚を生んで、無意識のうちに競争心を生み、それを手に入れていない人が劣っているかのような広告戦略にはめられてしまうんです。一度手にしたものはなかなか手放せず、「執着」という一番の厄介者が常に残り続けるわけなんですね。

「こだわり」という言葉にも注意が必要です。
ときどき「男のこだわり」なんて格好良く表現されますが、普段、こだわりや執着を表に出さずに仕事や生活をしている人が、誰にも迷惑をかけずにひっそりと「こだわり」を放出するのであれば非常に良いガス抜きになります。

しかしながら、何でもかんでも「こだわって」生きている人は、残念な人生になる可能性が極めて高くなります。「潜在能力さん」にとっては、こだわりは執着と同じレベルの「激しい欲求」に該当するからです。

この人「こだわりが強いな~」という人も、強烈な執着心をもっている場合はほぼ100%運気が伸び悩んでいるはずです。一方、こだわりはあるものの執着はなく、一定のところまでこだわってみて、ダメだったら潔く諦めて次の行動に移る、というスタイルの人は成功確率がグンと上がります。

つまり同じ「こだわりのある人」でも、例えば会社で「窓際課長」のままでいるか「敏腕部長」として活躍するかの差は「執着の差」ではっきりと現れることが多いんです。

「好き」だからその目標に向けで全力で頑張る。
しかし「失ってしまったら仕方ない」それは何か足りなかったのだから、一度リセットをして「新たな目標」に向けて頑張る。

これが「執着」のない理想の状態です。

「執着していないけど、目標に集中した状態」と言ってもいいでしょう。この「執着していないけど、目標に集中した状態」というのが夢や目標を最短最速で手にすることができる状態と言えます。

様々な本で例に挙げられる有名な話ですが「インドでサルを捕まえる方法」に似ています。

野生のサルを捕まえるとき、サルの手がギリギリ入るくらいの穴を開けた小さなカゴに、えさを入れて置いておきます。カゴは地面から動かないように固定されています。

サルは穴に手を入れてエサを採ります。しかしエサを握ったままでは穴から手を出すことができません。エサを握ったこぶしが穴より大きいからです。

しかしサルは絶対にエサを手放しません。

そうすると、様子を見に来た仕掛人は、いとも簡単にそのサルを捕獲することができます。大規模な網も仕掛けも必要なく、穴の開いたカゴだけで捕まってしまうんです。

「執着」を説明するときこのサルの話はよく使われます。
すでに「エサ」はその手につかめているんです。あとは穴から手を抜くだけで食べられるんです。しかし「執着」が邪魔をしてワナから抜けられません。

「お金」「愛」「健康」を失う人はこの「執着」という「ワナ」にまんまとはめられているに過ぎません。

「心配性」の人も要注意です。
「私の性格はもともと心配性だから変えられない」という言う人によく出会います。

残念ながら、「心配性」の人が幸せになった事例はありません。
「幸せになったから心配性がなくなる」のではなく「心配性をなくしたから幸せになった」というのが正しい方程式です。「心配性」のままでは幸せにはなれません。


「心配」というのはその多くが「執着」から生まれます。

お金の心配、家族の心配、健康の心配、安全への心配、地位や名誉の心配・・・

「心配」という感情が生じたら、必ず大なり小なり「執着」が生じています。 v お金や地位、名誉なら「執着」し過ぎるのは良くない気もするけど、家族のことや、健康のこと、安全(命)のことを心配するのは当然じゃないか! と言われることがあります。

しかし例えば「子供」の心配であっても、やっぱりそれも「執着」なんです。
「失ったら怖い」「変わってしまったら嫌だ」という「執着」「こだわり」がそのような感情に変えている証拠です。「潜在能力さん」が一番嫌いな「激しい欲求」が出っ放しなんです。

そんなことを言っても「心配」なんだから仕方ないでしょ! と思うかもしれませんね。

でも「好き」」というレベルで止めなければ、かえって「失う」確率ははるかに高くなります。

感情は「好き」で止めて、あとは相手を信頼して手放すことです。決して「執着」してはいけません。知らないうちに「我が子ストーカー」になっている人が大勢います。

「心配」という状態は、まだ悪い結果は起こっていないんですね。
あくまでも「未来」を想像した出来事であって、それに対する「恐怖」の感情です。

でも起こりそうだから「心配」するんですね。
もちろん、先のことを考えずその場しのぎで生活しなさいというわけではありません。物事をすすめるためには計画や準備は絶対に必要です。

しかし計画や準備をしたら、あとはできるだけ心配をしない。もう執着をしない。こだわらない。

「人事を尽くして天命を待つ」

簡単なことではありませんが、「失っても仕方がない」と腹をくくることで、「潜在能力さん」が正常に活動をしてくれます。

世の成功者や運気に恵まれている人は、どこかこの腹をくくっている器の大きいところがあります。

実際は、成功したから器が大きくなったのではなく、器を大きくしたから成功したんですけどね。

絶対に今の生活は守る! と懸命に執着をして生きても、それはその人の人生ですから否定しません。

でも「すべてを失って無一文になってしまってもそれは仕方がない」と腹をくくって、「執着していないけど、目標に集中した状態」ができているほうが、ずっと運気に恵まれて、成功している人が多いんです。

ストイックな方法論で一流スポーツ選手になった人は、「激しい欲求」にエネルギーを使って、それでもさらに「潜在能力さん」が活動できるエネルギーを生み出すくらいの人並み外れた集中力とマインドコントロールができています。もの凄い労力ですが、この方法が好きっていう人は合っているのでしょう。

しかしもっとラクに楽しく目標を達成するためには、シドニーオリンピックで金メダルを獲った高橋尚子選手のように「毎日練習が楽しくて、本番の42.195kmも、とても楽しい時間でした」と言えるような「執着」を捨てた、純粋に「好き」だけを追い求めた生き方のほうがずっと良いと思います。

夢や目標に対してエネルギーを100%使ってしまうのではなく、80%を使うようにしましょう。

80%を超えると「執着」が発生してしまうからです。80%で止めておくと最大の効果が発揮できます。

「好き」を通り越して「ストーカー」にならないようにしましょうね(笑)

夢だって、目標だって、逃げていってしまいますよ。

思い当たる人はぜひ今日から少し肩の力を抜いて、「執着」「心配」をできるだけ消す努力を始めてみて下さい。

ちょっと「心配」しているな「執着」してるな、と思ったら「まあいっか!」って言って距離を置くことが大切です!

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