コラム

想定力と運気 ~時間のゆとり~

仕事や家事、趣味やその他約束に追われて、いつも忙しくバタバタしている人ってたくさんいると思います。
何かと忙しい時代ですからのんびりもしていられませんからね。

しかし、今回のコラムの結論を先に言いますと「忙しくしている状態」では運気は上がりません。
もちろん、いつもお伝えしているとおり100%すべての人に当てはまるわけではなく、人並み外れた長所がある人は別です。
しかし、大多数の人は「忙しくしていること=運気を落とす原因」と言っても間違いありません。

忙しいという文字は、見てのとおり「心」を「亡くす」と書きます。
忙しいときは心身の波動は乱れており「気」という観点では安定した状態ではありません。
あなたの周りに「運気に満ちていていつも幸せそうだな」と思える人がいたら観察してみて下さい。
まず「忙しくバタバタ」している人はいないでしょう。(いたとしたら、その欠点を補える大きな強みをもっている人であって、簡単には真似できないレベルです)
運気に満ちた人は必ず「時間にゆとり」があります。そして、運気が良くなってから「時間にゆとり」ができたのではなく 「時間にゆとり」があるから運気の良い人になったのです。もっと言えば時間のゆとりを頑張って「作り出した」のです。

「時間にゆとり」がないと運気を高めるための「小さなチャンス」に気が付きません。
そして、その「小さなチャンス」を逃した代償として「悪い選択肢」を選んでしまっています。
つまり知らないうちに運気を落としていて、その繰り返しがあとあと大きな差となり慢性的な「悪運グセ」がついてしまうのです。

他人に対してもマイナスの印象を与えます。「忙しくバタバタしている人」と一緒にいるのと「時間にゆとりがある人」と一緒にいるのとでは、相手も対応が変わってきます。
「時間にゆとりがある人」に対するほうが、相手も落ち着いて安定した気の状態で接しますので、間違った反応をすることが少なくなります。

かといって、運気の良い人は仕事が忙しくないのでしょうか? 家事やプライベートの約束がないのでしょうか? そんなことはありません。
場合によっては誰よりもスケジュールがたくさん入っているかもしれません。でも忙しく見えないんです。
この「忙しく見えない」というのがとても重要です。実際にはスケジュールがタイトでも、忙しくはないんです。
「心」を「亡くして」はいないんです。スケジュールはタイトでもすべて「想定内」なので、慌てたりバタバタはしていません。
他人から忙しく見えるようでは、まだまだ運気を味方につけて安定した幸せを維持することはできません。

運気に満ちた人は、なぜ忙しく見えないのでしょうか? それは頭の中で「少し先の自分の姿」が見えているからです。
いろいろなことが「想定内」なので、時間の使い方や準備ができています。その場しのぎで、場当たり的な行動ではなかなか運気を安定させることは難しいのです。

一見忙しく見えても、実は忘れ物をして家に戻ったとか、洋服選びに時間がかかって電車に乗り遅れたとか、 渋滞にはまったとか、ATMが混んでいてなかなかお金が下ろせなかったとか、入ったレストランが混んでいてなかなか料理が出てこなかったとか、 急に会議資料の準備するように言われたとか、そのような数分から数十分の積み重ねであることが意外と多いです。

運気を安定させたければ、まずこのようなロスタイムはゼロに近づけましょう。

すべてを避けることはできなくても、ほとんどがちょっとした予測で防げるものだったりします。
忘れ物をしないで済むようにメモや張り紙を前もって貼っておくとか、渋滞の多い日やATMが混んでいる日を予め知っておくとか、 会社全体の動きをいつも気にして、自分が何を命令されるか常に電波をはっておくとか、あらゆることを「想定内」にしてしまいます。
つまり、想定の範囲が狭いから忙しい思いをしなければならないのであって、想定の範囲を広げる工夫が大切なのです。

運気に満ちた人は「そんなの想定できないよ」と思えることでも結構、想定内にしてしまっています。
急な交通事故で道路が大渋滞になったとしても、遅刻が許されないアポイントの場合には車は使わずに電車を使ったり、 電車が止まったとしても別のルートを想定していたり、普通の人が「今日は大変な思いをした」というような出来事でも、何も起こらなかったように過ごしてしまいます。
アクシデントに対する想定力があるので、アクシデントがアクシデントにならないというのが運気に満ちた人に共通した傾向でもあります。
大きなアクシデントやトラブルを解決した人は目立ちますし評価されるかもしれませんが、真に運気に満ちた人というのは、大きなアクシデントやトラブルを未然に防いでいるのです。

仕事でも家事でも、想定する力が大きく左右します。
仕事が忙しかったりストレスになる原因をお客様や上司、家族など「他人のせい」にする人が大半ですが、 いわゆる「できる人」は想定する範囲がとても広いのです。
かなりの範囲が「想定内」なので、忙しく慌てることもないです。
自分のペースを大きく乱されませんから、安定した「気」を維持できます。
そういった人のところに運気はどんどん集まってきて味方をしてくれるのです。

1つ身近な例を挙げましょう。

取引先の会議に急いでいたので、近い距離だけど普段は乗らないタクシーに乗ったとします。
精算のときに財布を見たら1万円札しか入っていなくて、1万円札を出したら運転手がお釣りにもたもたしていて、とてもイライラしました。
急いでいるのでそのまま目の前にあった階段を走って目的階に向かい、汗だくだったけど何とか時間に間に合いました。 幸いまだ出席者は全員集まっていませんでした。

そんなことはありえることです。でも、こんなちょっとした出来事でも見直しをして、再発防止に努めなければならないポイントがいくつかあります。

本当に緊急の用事というのは仕方がないことです。
急病であったり家族にアクシデントがあったりして1秒でも急ぐ場面はあります。
でもそんな「超緊急」の場面というのは、一生の中で数回あるかないかです。
そのためいつもいつも「超緊急事態」が起こっているという人は何か問題があるはずです。

ほとんどは電車が遅れたとか、会議が長引いたとか「予測より時間がかかった」というものであるはずです。
しかし、そんな誤差も想定したスケジュールをしておくべきです。
長引く可能性のある会議なのか、いつも定時で終わる会議なのか、遅れた場合に代わりのきかない電車なのか、別ルートがある電車なのか、 目的地は初めて行く場所なのか、何回も行ったことのある場所なのか、そういったことが自然と頭で計算できる「想定力」はほしいところです。

また、急いでいなければ使わないで済んだタクシー代も、無駄な出費ということになります。
そういった無駄な出費が多い人は金運がなかなかつきません。
使うべきところに使うのが金運向上の鉄則であり、使うつもりのなかった場面で急な出費が多い人はまず金運は上がりません。
(不思議なもので、乗る予定で乗ったタクシー代と、想定外で急に乗ったタクシー代は運気への影響が真逆なのです。) v それでも正当な理由があってタクシーを使ったとしましょう。

財布に1万円札などの大きなお金しか入っていないことは、運気に満ちた人なら事前に避けておくことが多いです。
1000円札や小銭を多めにもっておいて、支払い時に手間取りやすいときや、相手が困る(=マイナスの気をもらう)シチュエーションでは1万円札は使わないようにしています。

そして仕方なく1万円札しかない状態でタクシーに乗ってしまっても、乗ってすぐに運転手に1万円札しか持ち合わせがない旨を伝えるでしょう。
運転手は信号待ちの間に、先におつりに使う1000円札を数え始めて時間短縮をしようとするかもしれないですし、急いでいるというこちらの状況に協力をしてくれることが多いでしょう。
相手も人間ですから、ぶっきらぼうに急いでいるということだけを伝えて精算のときに1万円札を突き出されるよりも、 「すいません、ミスしちゃって急いでるんです。そして申し訳ないですが1万円札でお願いします。」と事前に言われたほうが、協力してあげようという気持ちが入るものです。
(もちろんすべてではないですが)

余談ですが、飲み会などがあって幹事さんが集金をするというとき。慌てて1万円札を渡す人と、きっちりおつりのないように渡す人とでは、その後の人生の運気に大きな差が生じてきます。
今度、ぜひ観察してみて下さい。

話は戻って、よやく目的地に到着しました。
汗だくで相手のところに到着をすることについても、汗だくであっても時間どおりに到着をしたほうが良いのか、 遅れる旨の電話連絡をして心身を安定させた状態で到着をしたほうが良いのか、状況によってベターなほうを選ぶくらいのゆとりはもって下さい。
そういう場合を想定して、緊急時に電話をかけやすい相手の連絡先を予め携帯電話のメモリーに入れておくというのもできたかもしれません。

もちろん、このタクシーの事例はごくごく一例に過ぎません。普段の生活の中で「忙しい」と感じた場面を分析してみると、 意外と「忙しい思いをせずに済む」ことが多いということを理解してほしいのです。

決して、いつものんびりしてマイペースでいなさい、と言っているわけではありません。
急がなければならない場面でのんびり構えていたら反感を買うだけです。
そうではなく、そもそも「急がなければならない場面」をつくらないようにしなさい、という意味です。

急いでしまったら、その都度、次回は同じような場面では急がなくて済むような対策をして下さい。
そうすると次回からは「想定内」になります。

「想定内」を増やせば増やすほど、運気を逃がす確率が減っていきます。
運気を逃す確率が減れば、あとは運気が上がるのみです。つまりパワーストーンが最大限に活かされる心身になっているわけです。

世の中どうしても「想定外」のことが起こります。100%想定内にすることは不可能です。

しかし普通の人が「想定外」だと思っていることも、「想定内」にしている人が運気を高めて、今風に言うと「勝ち組」になっているのは事実です。
スピードの速い時代ですから、普通の人が「想定外」だと思っているようなことが起こったときに、勝ち負けの大きな差が生じています。

まずは目の前のことをしっかり「想定」して下さい。
世界情勢や自然災害などの大きなことを想定できなくても、毎日の生活において「忙しい」と思わないで済む「想定力」を持つだけで結構です。
これができない人がいくら大きなことを想定しても想定しきれません。
自分の身の回りのことを想定できるだけで十分に運気は向上します。
そして、不思議と世界情勢や自然災害などの大きなことでも想定外のことに巻き込まれなくなります。これが本当に「運の良い状態」です。

想定せずに、忙しくバタバタしていて運気を毎日毎日逃し続けている人がたくさんいます。
忙しいのを苦にしない性格の人もいますが、それでも小さなチャンスは逃し続けています。
その場で臨機応変に対応できるからいつもぶっつけ本番で行動をする、という人は実際には運気が長続きしていません。

繰り返しになりますが、100%すべての人に当てはまることではありません。
しかし、忙しくて運気低迷に陥っている人というのは非常に多いので、今回のコラムで紹介しました。その点をご理解の上、自分自身の毎日を今一度振り返ってみて下さい。

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