コラム

あなたは時給5600円の働きをしていますか?

前回は「年収1000万円でも不幸な人、年収300万円でも幸せな人」というお話をしました。覚えていますか? 今月のタイトルは「あなたは時給5600円の働きをしていますか?」です。

またまた???なタイトルですね。いつもごめんなさい。
でも大切な考え方ですのでぜひコーヒーでも飲みながらゆっくりご覧下さい。

ときどき雑誌や街頭のアンケートなどで年収はどのくらいほしいですか?という質問を目にします。
そうすると「1000万円は欲しいです」という回答が一番多いんです。この答えは何年も変わっていません。

1000万円はキリのいい数字だからパッと答えやすかったのかもしれません。
また単なる願望という意味合いもあるかと思いますが、突き詰めていきますと、お医者さんとか弁護士さん、パイロットなどの特殊能力をもっていなくても、 サラリーマン・OLとして働くにあたって「自分に可能性のある数字」だと思っていることを意味します。
平たく言えば、医師免許や弁護士資格は持ってないから贅沢は言えないけど、今の仕事の頑張りはこのくらいの評価をしてもらってもいいんじゃないの?と思っている、 あるいは、自分の能力でも頑張ればこのくらいの数字まではもらえるレベルだと思っている、ということになります。

つまり(多少の幸運も加味して)自分の今、または将来を評価した数字でもあるわけです。

しかし、この年収1000万円。簡単に言いますが、日本でどのくらいの人がもらっているか知っていますか?
国税庁の統計によりますと男女合わせて労働人口の3.9%しかいないんです。

3.9%ですよ! 思ったより少ないですよね。

これは労働人口(子供やお年寄りを引いた人口)の中での比率です。そしてさらに男性だけに絞ってみても、全男性労働人口の5.9%しか1000万円を超えていません。

とても限られた人たちなんです。多くの方が口にする年収1000万円って。

上位3.9%に入るということがどのくらい大変なことは、わかりますよね。

大学入試センター試験で言うと上位3.9%は、偏差値71以上です。偏差値71以上なんて、相当頑張らないと到達できない数字ですよね。
それを多くの人が「達成可能な年収」だと考えているわけです。

ちなみに男女合わせた労働人口の中で年収500万円以上の人は26.3%です。それでも全体の4分の1しかいないんです。

日本人の平均年収は406万円ですから当然といえば当然の数字ですが、改めて考えますと、500万円とか、1000万円という数字は結構高いハードルなわけです。

なぜ年収の話をしたかと申しますと、「金運がない」と思っている人の意識と現実の乖離が大きいためです。

仮に年収600万円の男性サラリーマンがいたとします。600万円以上は全体の17.3%です。収入としてはとても恵まれているほうです。

しかしこの人が今の年収に不満をもっていて、「俺って金運がないな~」と嘆いていたとしたらどうでしょう?

世間一般から見れば「金運がないってことはないんじゃないの?」と思われるレベルですが、当の本人がそのように思っていないわけですから、金運がないということになってしまいます。

でもこの状態が最も怖いんです。

そこそこいい線いっているにも関わらず、その「そこそこ」を認めないと、運気ってどんどん落ちていってしまうんです。

年収600万円であっても金運がないという意識を右脳に摺り込み続けているわけですから、右脳がどんどん働かなくなってしまいます。
右脳は「運気を生み出す器官」ですから、その「運気製造機」が機能しないとなると、金運だけでなくその他の運気も不安定になってしまいます。

以前、今の時代の日本人に生まれたということだけでも奇跡的な幸運だ、という話をしましたが、現状を正しく認識していないと、自らどんどん運気の逃す体質になってしまうんです。

テレビや雑誌に年収1000万円で高級車に乗って週末はクルーザーで・・・なんてときどきやっていますが、それが価値基準になってしまうと、それ以下はすべて不幸という認識になってしまいます。

サラリーマン・OL・パートタイマーを合わせた平均労働日数は1年間220日です。

年収1000万円の人は、1000万÷220=45,500円ということで1日45,000円もらっていることになります。

さらにそれを8時間労働で割ってみますと、なんと時給5,681円になります。

あなたは1時間働いて5,600円もらえる人ですか? それだけの努力と能力、才能をもって仕事をしていますか? 会社はあなたの仕事に対して1時間あたり5,600円払ってくれますか?

ちょっと厳しい問いかけになりましたが、冷静に考えるとそのようなことになります。

仮に「年収1000万円を超えないと金運があるとは思えない」と考えている人がいるとしたら、それは自分の能力と比較をして正しい考え方なのかを再チェックする必要があります。

運気を味方につけるためには、正しい現状認識が必要なんです。

ここ数年、金運に関する問い合わせが非常に多いので、金運を例に説明をしましたが、恋愛運や人間関係運も考え方は同じです。

パワーストーンは奇跡を起こす魔法の石ではありません。
右脳に信号を伝達しやすくして、頭(右脳)に描いた願望を具現化しやすくするアイテムです。

しかし現状認識が大きく狂っていると、右脳は混乱を起こして、願望の具現化ができなくなります。

現状認識はまず自分を理解すること。そして周囲を理解すること。さらに、周囲に対して自分の置かれている位置を理解することです。

自分はマイケルジョーダンのようなプロバスケットボール選手にはなれない、ということは日本人のほぼ100%が認識していることです。
それは自分のバスケットボールの能力、日本におけるバスケットボールの教育環境、そして自分の身長 など現状認識をするための指標が明確だからです。

しかし年収1000万円となるとその認識が甘くなってしまいます。
人によってはマイケルジョーダンになるくらいハードルの高いことなのですが、なんとなくできそう、なんとなく達成できそう、という好都合な認識にすり替わってしまいます。

決して年収1000万円を望むな、と言っているわけではありません。
相応の努力と能力があって、なおかつ「運」が必要という意味です。「運」だけに頼りすぎてはだめなんです。

階段は1段1段上がっていくもの。気が付いたらスタート地点が見えないくらい高いところに到達しているはずです。ぜひ自分に厳しい目を向けて、1段1段着実な目標設定して下さい。

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