水晶工房：コラム（vol.044）

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※このコラムは満月通信メールマガジンで配信されたものです

ずっと運気に恵まれている人の２つの能力（前編）

能力と言うと、記憶力、判断力、分析力、身体能力といった言葉を思い浮かべます。
学校や受験ではそれらの能力が欠かせません。試験問題も学校の成績もそういった能力の達成度を計るために作られています。

しかし学校で必要とされる能力は「運気」とは全く連動していません。
記憶力が良いから運気に恵まれて幸せになるということもないですし、運動能力が高いから幸せへの早道ということもありません。

学校や就職に必要な能力ではなく「運気」という観点から必要な能力は大きくわけて２つです。今回はその１つを紹介します。

運気に恵まれた（＝運気を味方につけた）生き方をするために必要とされる能力は学校では教えてくれません。それは、

「自分の行動や言葉が、相手にどのような反応を起こすかを予測する能力」です。長いですね。略して「反応予測力」とします。

これは運気に恵まれ続けるための必須能力と言っても良いでしょう。
この能力を磨かなくても一時的に運気に恵まる人はいます。
しかし、常に強い向かい風の中、人一倍強いバイタリティーと精神力で突き進める強い人です。
ちょっと気を抜くと向かい風に押し戻されてしまいます。そのため持続しにくいです。
わざわざ向かい風の中で過ごすよりも、皆さんは追い風に乗って最小限の力で運気の流れを良くし続けたいですよね。
そうしたら、やはりこの「反応予測力」は必須能力となります。

学校というのは学力や身体能力などを高めるための場ですから、このような「反応予測力」の基本は家庭で学ばなければなりません。
そして、部活やアルバイト、ボランティア、友達付き合いの中で、しっかりと自分の形にしていくものなのです。
しかし一番の基礎となる家庭でほとんど教育されないため、生きるためにとても重要な能力を身に着けずに社会人になってしまっているのが実情です。

もう１回書きます。

「自分の行動や言葉が、相手にどのような反応を起こすかを予測する能力」

です。そんなの一応、意識しているよ、と思われた方は大勢いらっしゃるかと思います。
あるいは意識はしていないけど習慣としてやっているよ、という方もいらっしゃるでしょう。
相手のことを何も考えずに行動をしている人なんていませんからね。誰だって自分なりに相手のことを考えながら行動をしているはずです。
しかし、運気を常に落とさずに安定した状態で維持するためには、「自分なり」の「なんとなく」レベルや「無意識レベル」では足りません。

この能力が人よりも優れていて、意識的に使っている必要があるのです。
この能力をとびきりに磨いて下さい。磨けば磨くほど運気を高めるのがとても楽になります。
追い風の中で過ごすことになりますので、他の人よりもずっと楽に良い結果をもたらせるようになります。
いくら学校で数学の知識を身に着けて分析する力があったり法則を当てはめる洞察力があっても、相手が人間となると全く勝手は違います。物理的な変化を予測できても、人間の心を予測するのは全く別です。
（実際には国語の時間でこの能力を教える基礎はあるのですが、物語の主人公の心理を、自分に置き換えるというレベルにまでは達していません。）

他人に無関心なまま成長をしてしまうと、大人になってからこの能力（反応予測力）をつけるのはほぼ無理でしょう。
子供の頃から気の合う友達とだけ過ごしていても、なかなか身につきません。
子供の頃から、年齢の違う大人やお兄さんお姉さん、近所のおばさんおじさんなどと関わる機会が多かった人は「反応予測力」を養う下地ができやすいです。
同年代であっても部活や団体スポーツで考え方の違う仲間たちと過ごした経験がある人も良い環境と言えます。
様々な人にたくさん褒められ、たくさん怒られてつける能力なのです。特に年上の人と関わる機会というのは子供にとって貴重な経験となります。

家庭でも仕事でも、この能力が大きく人生を左右します。
相手を理解しているつもり。でも実際には理解できていない。
というケースが、人間関係においてうまくいかない一番の原因です。
夫婦の場合であっても、お互い幸せになろうと思って結婚をしているのに、反応予測力不足のせいでその幸せをわざわざ壊してしまっている事例が後を絶ちません。
仕事もそうです。会社員でも公務員でも、相手（お客様あるいは公務員にとっては住民など）が、どのような反応を起こすかの予測能力でその後の成果が決まってきます。
ちなみにハリウッドの映画関連産業は徹底的にこの反応予測をマーケティングして宣伝活動をしていますので、ほぼすべての興行が成功しています。
一方、日本には反応予測のマーケティングが浸透していないので事業やプロジェクトの失敗が非常に多いという見解もあります。

この「反応予測力」のやっかいなところは、

１．やっているつもり　（でも、できていないところが多い）
２．やれている　（でも、もっと質の高い行動を研究していない）
３．そもそも、どの部分が自分で不足しているか判断しにくい

という３点です。

正確に言いますと「反応予測力」をつけると運が良くなるということではありません。
「反応予測力」をつけると「運気を落とす行動をしにくくなる」

のです。その結果「運気が高まって、安定する」という図式です。

とは言っても、今から子供に戻って様々な年齢の人と関わって時間をかけて「反応予測力」を体得するということはできませんので、以下の２つの基本項目を意識することに集中して下さい。

まずは改めて自分の言動を再チェックします。

自分の言葉（語彙）、話し方、話すトーンや早さ、表情、身振り、姿勢、身なり、髪型、アクセサリー、（女性の場合は）お化粧　が相手に不快な思いをさせていないか。
そして、もっと良い印象を与えるために改善するところはないか。これが最初のチェック項目です。

自分の好きな、あるいは自分が大切だと思う特定の人だけに実践しても不十分です。
苦手な人、無関係な人にもできるだけ良い印象を与えることができるように実践してみて下さい。
恋人には笑顔で丁寧だけど、店員さんには無愛想で横柄、というのは最も運気を落とすパターンです。
１００％全員に対しては難しいかもしれませんが、ずばり１００％を目指して下さい。

そしてもう１つ追加をします。

会話、電話、Ｅメール、手紙、伝言メモ　などの文章、語彙、文字、その伝え方、分量、話題、感情表現　はどうですか？　
相手がそれを見たり、聞いたりしてどのように感じると思いますか？　言葉は足りていますか？　適切な言葉ですか？　もっと良い印象を与えるための工夫はないですか？　
それを苦手な人、関係性の薄い人、今だけしか出会わない人にもできていますか？

この２つが基本です。基本過ぎることですが意識的にやり続けている人は少ないです。
これができないと、人間関係、仕事、家庭で、優れた「反応予測力」を発揮できません。人間社会を取り巻く大きな気の流れ、複雑な気の流れにうまく乗ることができません。

別に知らない人に、良い印象を与えようとは思わない
良い印象、って人それぞれ違うし１つじゃないと思う

と反論されそうですが、「どんな人に対しても、自分が現段階で考えうる精一杯の良い印象を与えるように言動を気遣う」ことが重要です。
それを上記の２つについて意識してみて下さい。
２つができるようになると、自然と「反応予測力」の応用力が付いてくるから不思議です。逆に言うとこの２つを試してみないと、相手の本当の反応、相手の真相が見えてきません。

この２つを磨くのには終わりはありません。ずっとずっと高いレベルに向かって磨き続けて下さい。
もっと自然なこういう話し方をしてみよう。今度はこういう言葉使いをしてみよう。常にこういう表情を保つようにしてみよう。
といった感じでいろいろ試してレベルアップしていって下さい。
また、否定的な言葉、汚い言葉、マイナスな話題がいかに相手にマイナスの印象を与えているかもすぐに気が付きます。
怒りやイライラの感情がいかに悪影響かも気が付くでしょう。

すべてスタートは自分の行動や言葉からです。
そこから、それを見たり聞いたりした相手が一定の反応をします。（＝特定の感情を抱きます）　その繰り返しです。
大量にそれを繰り返して人間関係がかたちになります。その集合体が人間社会です。
でも心理学を学んだわけでも、テレパシーを使えるわけでもないので、生活の中で体得していかなければならないのです。

決して「八方美人」になりましょう、ということではないです。
でも、八方に「美人」をアピールするレベルまで行かなくても「印象の良い状態」を八方に対して礼儀と敬意をもって示す必要はあるのです。

人間関係で悩んでいる人というのは、せっかく運気に恵まれて幸せな人生を送ろうと思って毎日頑張っているのに、出会う人間に運気を削られているような状態です。
残念ながら相手が悪いのではないんです。めぐり合わせが悪いわけではないんです。
自分の行動・言葉がまだまだ磨かれていないんだけなんです。それは相手を正確に把握できていないからです。
相手の反応をまだまだ予測できていなからです。相手に考え方を変えてもらおうとしないで下さい。相手のことを考えて「自分を」変えてみて下さい。

「自分の行動や言葉が、相手にどのような反応を起こすかを予測する能力」です。

簡単ではありません。反応のスタート地点である「自分」をまず基本から変えてみて、相手の良い反応というものをコツコツ習得していきましょう。
地味ですが１年もすれば、天と地ほどの違いにびっくりするはずです。

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