水晶工房：コラム（vol.039）

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※このコラムは満月通信メールマガジンで配信されたものです

「気遣い」と運気の関係

昔から運気の芽（＝チャンスのきっかけ）を見つけやすい人というのは、気配りや気遣いができる人と共通している、と言われていました。
気配りや気遣いができない人は運気が上がらない、というわけでは決してないのですが、気配りや気遣いができるほうが、運気を高めるチャンスを見つけやすいということは確かです。

いつも話しているように「運気」というのは棚ボタ式にやってくるケースは少なく、ちょっとした「変化」を捕らえて、チャンスに変えていくことで増えていくんでしたよね。
つまり、気配りや気遣いのできる人は、変化に気がつきやすい＝チャンスを捕らえやすい　ということになります。

風水的見地での開運法では基本的な話ですが、最近、書店に気配り・気遣いに関する著書が増えてきたので、今回のコラムで触れたいと思います。

気配り・気遣いはほとんどせず、自分の実力１本で勝負をして成功を収める人も確かにいます。
昔はそういう人も多かったと聞いています。しかし、飛びぬけた才能と行動力がないと、なかなか現代では安定した成功は続きません。
どうしても人との関わりで運気が左右されやすい時代ですので、いかに周囲との関係を良好に保てるかが重要となってきます。

どの本にも書かれていますが、気配り・気遣いのベースにあるものは、「相手の行動を先読みすること」です。これに尽きます。
いかに先を読めるか。「想像力を働かせて、この先の展開を予測できるか」です。これができなければ気配り・気遣いはできませんね。

しかしただ先読みをすれば良いというわけではなく、「相手にとって嬉しい状態、助かる状態」を先読みしなければならないんです。
自分視点で先読みをしても、肝心な相手が喜んでいなければ、全く気配りにも気遣いにもなりません。逆に迷惑な行動になってしまいます。

そしてせっかく先読みをしても、それを行動に移すタイミングがズレズレでは意味がありません。やはり相手にとって迷惑な行動になってしまうことがあります。

まとめると、想像力をいっぱい働かせて、相手のことをいろいろ予想して「相手の行動を先読みする」こと。
そして「相手が嬉しい！　気が利くなぁ！　助かるなぁ！」　と思える行動を、タイミングよくできること。

これが「気配り・気遣いの能力」なわけです。

行動が不足していても、逆に過剰でもＮＧです。程良い行動をしなければなりません。そして相手１人１人その状況は異なります。
「気配り・気遣いの能力」は非常に奥が深く、難しい能力でもあるのです。

最近、企業の人事担当の方とお話をする機会が増えました。
新卒の採用のときにはどんな知識や経験よりも、この「相手の行動を先読みする能力」をもった人をできるだけ多く見つけたいと言っていました。
逆に年々そのような人が減っているそうです。いくら就職難で多くの学生が訪問に来ても、そのような気配り・気遣いの能力をもった学生は非常に少ない、と嘆いていました。

なぜ「気配り・気遣い」ができる人が減ってきているのでしょう。

古めかしい話になってしまいますが、「気配り・気遣いの欠如」は、「尊敬の欠如」　なんです。
なんだか古い教科書的な話になりそうですね。でも大切なのでちょっと続けて読んで下さい。

「尊敬する人はいますか？」　と聞かれて、それなりに答えることはできるでしょう。「イチロー選手」とか「坂本竜馬」なんてよく登場するかと思います。

そういう偉大な人のことではありません。現代ではもっと身近な人への尊敬が完全に不足しているんです。

それは特に家庭環境の影響が強いように思えます。
お父さん、お母さんが子供の前で、人の悪口を平気で口にします。
テレビに出るタレントがちょっと面白くなければ悪口、野球を見てて打てなければ悪口、お父さんがいない間にお父さんの悪口、お母さんが姑の悪口、近所の○○さんの悪口、会社の悪口・・・・　
とちょっとした批判・非難も含めてマイナスの感情を口にするケースが急増しています。

そうするとそんな「悪口環境」で育った子供は、批判的・否定的に人を観察するクセがついてしまいます。
つまり身近な人に対する「尊敬の欠如」です。相手を尊敬するクセがついていないと、「気配り・気遣いの能力」が全く育たないんです。

尊敬していないのに、

想像力をいっぱい働かせて、相手のことをいろいろ予想して「相手の行動を先読みする」こと。
そして「相手が嬉しい！　気が利くなぁ！　助かるなぁ！」　と思える行動を、タイミングよくできること。

ができるはずがありません。

お父さん・お母さんが子供の前で、基本的には悪口を言わないとします。

テレビを見ていて「この人は面白いね。こんなちょっとした笑い話が言えるというのは偉いね。」
野球を見ていて「そういつも打てるわけじゃないよ。先週はとてもいいヒットを打ったね。プロになるくらいの実力があるんだから、きっと次は打つよ。」
お父さんがいないときに「お父さんはいつも帰りが遅いけど、会社でこんな素敵な仕事をしているんだよ。とても偉いんだよ。」
姑がいないところで「おばあちゃんは、いろいろなことを知っていてすばらしい人なんだよ。ママはいつも勉強になるんだ。」
近所の○○さんがいないところで「○○さんはいつも怒っていて怖いかもしれないけど、道路が汚れないようにいつも見張ってくれているんだよ。」
「会社には優秀な人がたくさんいて、パッと見ではわからないけど、隠れた才能や得意なことをもっているんだよ。」

と言ったとします。
良いところを見習わせることを主眼に置きます。そうすると身近な人に対して尊敬できる部分というのが理解できるようになります。

この尊敬グセがあるかないかで、その子供の１０年後、２０年後に大きな違いが生じてくるんです。

気配り・気遣いができるということは、突き詰めていけば、人に興味がないとその能力は発揮できません。
ゲームや機械の特性はよく知っていても、人に興味をもたなければ想像力を発揮させて先を読むことはできないんです。

まわりの人の悪口ばかり聞いて育つと「人に興味」をもてなくなります。
悪いところばかり見つかっても面白くないからです。
尊敬できるところ（＝良いところ）を発見するクセがついていると「人に興味」をもつようになります。

「人に興味をもつ」ことが、その人のことをいろいろ想像する第一歩ですし、想像が働けば、その人の喜ぶ姿、助かったぁとホッとする姿が想像できます。
それが「気遣い・気配り」につながるのです。

今、お子さんを育てている方は、ぜひ今日からプラスの評価を口にするようにして下さい。
あの人すごいよね〜。この人かっこいいよね〜。とどんどん周りの人の良いところだけを口にするようにして下さい。とにかく「人に興味をもたせる」ことが大切です。

一方、残念ながら悪口の多い環境で育ってきて、今、社会人となってこのコラムを読んでいる人は、すぐに考え方を変えるのは難しいですが、少しずつ周りの人を尊敬する（＝良いところを認める）ようにして下さい。
素直な気持ちになって、自分には足りないところを認めるクセをつけて下さい。そして徐々に「プチ尊敬できる人」を増やしていって、「人に興味をもつ」ようになって下さい。

自分に出来て、相手に出来ないことがあると、相手をバカにしたり、軽蔑したりしてしまうことがあります。
しかし、その相手にも、見えないところですごい特技をもっていたり、隠れた能力をもっていたりするものです。
そう考えると、たまたま自分に出来たことが相手にできなかっただけで、バカにしたり軽蔑することはできないはずです。

人に対して気配り・気遣いができるようになると、運気の芽（＝チャンスのきっかけ）が見つけやすくなります。
今までは気が付かずにスルーしていたことを、自分の力で受け止めることができるようになります。
「運気の芽」は人それぞれ異なりますが、成功するために絶対必要な「隠し道具」だと思って下さい。

尚、気配り・気遣いをして、見返りを求めてはいけません。ギブ・アンド・テイク　ではありません。ギブオンリーです。与えるだけ与え続けて、見返りは求めないで下さい。

見返りは「運気→成功→幸せ！」となってあとからたくさん帰ってきます。

ぜひ今日から気配り・気遣いのできる人を目指しましょう。

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